#002 メディア未満の場所

掲載したゲームの数が30本になりました!当サイトの更新頻度は日に3作品ほどを目標としており、これからも地道に続けていきたい所存です。

今回はこのサイトをどのような場所にしていきたいか、現時点で考えていることをお伝えさせてください。目下としては運営の規模をそれほど大きくせず、いわゆるメディア的なあり方とは異なるアプローチを模索しています。

「メディア的な」という箇所について補足をすると、これは情報の量と密度の話だと言えるかもしれません。ゲームについて何か発信をしようとする時、言葉を尽くして伝えようと試みるのは自然な行為で、一般には歓迎される向きも多いだろうと感じています。

しかし、数え切れないほどのゲームが日々新たに生まれていくのに伴い、世にあふれる情報の量も増え続け、それらを追うことが難しくなっている状況も否めません。また、興味や関心を惹こうと誰もが切磋琢磨するあまり、さまざまな点で説明過多になってしまっているところもあるのではないでしょうか(一方で、詳細に語られたり補助線を必要とする作品が存在するのも事実です)。

その結果、自らの感覚や想像力に基づいてゲームを探したり出会ったりできる機会がだんだんと少なくなっている印象も受けます。ゲームライターとしての活動と矛盾するようで大変恐縮ながら、ここでは過度なフィルターを通さず、なるべく余白を多く残す形で作品をアーカイブしていけたらと考えている次第です。メディアには満たないぐらいの、ちょっとした情報の置き場という風に捉えていただければと。

そうした背景も含め、サイトの機能をどこまで広げていくかはまだ悩んでいます。たとえばSNSのアカウントを独自に設けるかといったことは当初から頭に置いているのですが、前回のニュースレターにも書いたように傾向として素朴なゲームが多く集まることが予想されるため、作品紹介の投稿をした際に埋もれてしまうのではないか。それが個々のゲームの価値を間接的に損なってしまうのではないかと懸念している部分もあります。

サイト自体の見やすさや検索の利便性についてはもう少し手を加えていく必要を感じていますが、ちょうどいい落としどころを見つけていきたいものです。そういえば先日、リクエストフォームを設置してみました。運営の参考にさせていただければと思いますので、当サイトへのご意見やご要望がありましたらこちらからお寄せください。

2024/07/11

#001 ゲーム選びへの考え

Find Nice Gamesの公開に対し、ありがたいことに多くの反応を頂戴している模様です。Xでのローンチの投稿を広めてくださったみなさまへ、この場を借りて深くお礼申し上げます。

サイト全体では一晩で1000件近くのアクセスが集まり望外の数に驚くとともに、繰り返し訪れる価値のある場所となるよう更新に励んでいきたいと気を新たにしました。アナリティクスを通じ、作品ごとの閲覧数の違いも見えてきて興味深いです。

表向きには分かりづらいかもしれませんが、本サイトに掲載するゲームを選ぶ際、いくつかの基準を軸として設けています。今回はそのあたりの話を少しできればなと。

まず、SITE POLICYのページにも挙げた2点については強く意識しています。

・社会的差別や偏見を助長するコンテンツ
・特定の属性の人々を故意に傷つけたり不快にさせる表現


これらに即さないゲームを特に否定はしませんが、本サイトでは扱わないものとして運営していく考えです。暴力や犯罪、性表現等に関する内容を含む作品は、描写の意図を鑑みてケースバイケースとさせてください。

また、上記を確認する意味でも掲載するのは実際にプレイした作品のみ(デモ版含む)とします(余談ながら、各作品のスクリーンショットはこの時にすべて自身で撮影しています)。

ただし完全にクリアはしていない(もしくは気づかずに見落としてしまっている)場合もあるため、掲載内容に不適切な点が認められる際はCONTACTページからご指摘いただけると幸いです。

それから一番重視している点として、既存のゲームメディア(ここでは国内の商業媒体を想定)では取り上げないであろう作品をできるだけ多く載せていきたいと思っています。これは説明し出すとかなり長くなってしまうので機会を改めて書きたいところですが、自分の中でのゲームとの関係や向き合い方をいったんフラットにしたく、その気持ちの表れだと言えるかもしれません。

といっても現行のゲームメディアへのカウンターとして対抗意識を燃やしているというスタンスではなく、このサイト自体もPV数を稼ごうとか派手に目立ってやろうとか、そうした野心によって支えられているものではないことは伝えておきたいです。

結果としてSNSや動画コンテンツなどであんまり映えない作品(いわばバズりづらいゲーム)が多く集まる傾向になるかと予想されますが、そういうものに触れられる場所が案外少ないような気もしており、インターネットのアルゴリズムから距離を置いた純粋なゲームの魅力やバラエティに富んだ楽しさをラインナップから感じられるサイトにできたらいいなと思っている次第です。

日本語以外の言語にしか対応していない作品が中心になっている部分では、ご不便をおかけします。無料で遊べるゲームも多く選んでいるため、気楽にあれこれ触れてみてください。その中からご自身にとってのナイスゲームが見つかるかもしれません。テキストの量がそこまでなく直感的に楽しめる作品も、たくさん増やしていければと考えています。

2024/07/08

#000 サイト立ち上げに寄せて

ドラゴンワサビポテトと申します。このたびFind Nice Gamesというゲームアーカイブサイトを立ち上げる運びとなりました。

いいゲームが次から次に生まれていく中で、どうしても埋もれてしまう作品があること、それらを伝えるアウトプットが追いつかないことに頭を悩ませる日々がずっと続いています。

ライターとしてゲームメディアで記事を書いたり個人でYouTubeをやったりと試行錯誤してみていますが、こだわりの強い性格や崩れがちな体調などの問題もあり、発信の量をなかなか増やせない状況に歯がゆさを募らせているのが正直なところで。もっとカジュアルに、無理のないペースでいろいろなゲームを紹介できる場を作れたらと考え、本サイトを開設しました。

そのためここでは「タイトル名」「作品の概要」「スクリーンショット画像」のみに情報を絞り、更新頻度を重視する方針で運営していきたいと思います。しばらくはベータ版という形であれこれ模索しながら変化することになりそうですが、温かく見守っていただけましたら幸いです。

2024/07/07